「すると、神殿の幕が上から下まで真っ二つに裂けた。」(15:38)
「神殿」は天と地が重なる場所です。
しかし、当時の「神殿」はあるべき姿を失っていました。
「神殿」を利用して、祭司長たちは、自分たちの考える「正しさ」
でイエス・キリストを十字架につけたのです。
そして、十字架は神殿の幕を裂きました。
神殿の役割は、今、起こった十字架の御業によってとって代えられたということです。
今からは、生ける神の臨在の中への道は、神の御子、イエス・キリストの死を通して、すべての人に開かれたということです。
マクグラス教授はこの様に説明しています。
「十字架は、神とはこのようなものであるに違いない、とか、神とはこのような関係で会えるだろうというような先入観を捨てて、ゴルゴタの丘で神に会うようにと、促します。」