「すると、彼らは再び大声をあげて、「その人ではなく、バラバを」と言った。バラバは強盗であった。」(18:40)
「強盗」と訳された単語は政治的なテロリストという意味があります。
要するに、バラバはユダ・マカバイのような「反乱首謀者」だったのです。
ですから、メッセージ訳では
『バラバはユダヤ人の解放運動戦士だった』
と訳しています。
イエス様の罪状は、十字架に掲げられた罪状書きに「ユダヤ人の王」と記されたように、王と名乗り、民を扇動した反乱首謀者です。
バラバの名前が挙がったのは、彼が反乱首謀者だったからです。
バラバは、軍事的な抵抗運動、暴力的反乱によって、解放を信じる人の希望です。
イエス様は人から踏みにじられるままにしなさいと言った訳ではありません。
ただ、マカバイ抵抗運動のように、軍事的な抵抗運動、暴力的反乱に加わってはいけないと言われたのです。
いつの時代も、バラバかイエス様か人々は選択することになります。