「ピラトは罪状書きも書いて、十字架の上に掲げた。それには「ユダヤ人の王、ナザレ人イエス」と書かれていた。」(19:19)
新約聖書の中には、福音書が4つ収録されています。
この4つの福音書に共通して記述されている出来事があります。
それは、イエス・キリストの十字架と復活です。
つまり、イエス・キリストの十字架と復活を語ることなしに、福音を語ったことにはならないということです。
ですから、宗教改革の指導者、ルターが言ったように、「十字架のみがわれわれの神学である」ということです。
そして、このイエス・キリストの十字架と復活の共通点の一つは、十字架の上に掲げられた罪状書きです。
そこには、「ユダヤ人の王」と書いてありました。
「福音」と訳されたギリシア語の単語は、「王の即位を知らせる」と言う意味がありました。
つまり、イエス・キリストは、あの十字架の上で、ユダヤ人の王として即位されたと言うことを示しているのです。