「民は神とモーセに逆らって言った。「なぜ、あなたがたは私たちをエジプトから連れ上って、この荒野で死なせようとするのか。パンもなく、水もない。私たちはこのみじめな食物に飽き飽きした。」」(5節)
荒野を旅する彼らに、毎朝天からマナが降ってきました。しかし、彼らは驚くような奇跡のマナを、「みじめな食物」と呼びました。榎本師はこう言います。
「いつとはなしに神の言葉を求めなくなった。あたかも生の秘密のすべてが聖書の中に隠されてあるかのごとくに思って、尋ね求めた時代、そうした初心がいつの間にか忘れられ、現実の生活の方が大きくなり、この現実を生きていくのにみ言葉がとるに足りない軽いものに思われるようになったとき、私たちは求めることを怠るようになる。そして求めることを怠るとき、私たちは何ものも受けることが出来なくなり、この世の真中で飢えて死にそうになる。(中略)神に帰る以外に私たちの真の解決はない。」