「ピスガの頂に登って、目を上げて西、北、南、東を見よ。あなたのその目でよく見よ。あなたはこのヨルダンを渡ることができないからだ。」(27節)
榎本保郎師はこう記しています。
「モーセは神の強引な召しによって、その所から召し出され、四〇年の荒野の旅を経て今やっと神の約束の地を眼前に見るところまでたどりついたのである。その間、外からの敵、内からの反逆に襲われ、飢え、渇き、疫病に悩まされたにもかかわらず、彼は天の助けを得てやっとここに立つことができたのである。この彼が最後の願いとしてカナンの地に立たせてくださることを主に願ったのである。しかし、主はその祈りを聞きたまわなかった。主は彼に向かって『おまえはもはや足りている。この事については、重ねてわたしに言ってはならない』と言われた。(中略)私たちは主から禁じられるまで祈ったことがあるだろうか。そこまで祈った人だけが、祈りの喜びを味わうことがゆるされるのである。」
主は祈りの世界に上るよう命じてます。