士師記 18章

「そのころ、イスラエルには王がなかった。」(1節)

士師記には何度も

「イスラエルには王がなかった。」

という言葉が出てきます。確かに士師記はイスラエルが王制へと移行するまでのことが記録されているという面があります。しかし、ある聖書学者は

「士師記は、救い主を王として認めぬ者らの実体を描写した書物である」

と言います。榎本師(ちいろば先生)はこう言っています。

「私たちは救い主を助言者として迎えているかもしれない。あるいは教師、顧問として迎えているかもしれない。しかし、王としては迎えていないのではなかろうか。それがどんな言葉であろうと自分にとって都合が悪ければ聴かない、そういう自由をいつも確保しながら、私たちは主に対しているのではなかろうか。王は決して助言者や顧問ではない。絶対者である。その言葉にはどんな言い訳もゆるさない。ただそれに従うだけである。」

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