「アハズは主の宮と王およびつかさたちの家から物を取って、アッシリヤの王に贈ったが、何の助けにもならなかったのである。」(21節)
ウジヤ、ヨタムの後を継いだアハズ王は、「主の目にかなうことを行なわず」(1節)、「イスラエルの王たちの悪い例にならって、バアルの偶像を拝んだ」(2節LB)結果、シリアに敗れ、北王国に敗れます。榎本師はこう説明します。「ウジヤ、ヨタムが築き上げたユダの国はこの一人の王の不心得によって、たちまち滅亡の一途をたどってしまったのであった。王たる者の責任の重大さを思わせられる。」彼の姿勢は、彼が当時の権力者、アッシリヤ王に贈り物をおくり、助けを求めた点に見出せます。アハズ王がおくった贈り物というのは、神のために捧げられた物でした。つまり、アハズ王は、神よりもアッシリヤ王を信頼したのです。しかし、何の助けにもならないばかりか、見事に裏切られ、そのアッシリヤ帝国に攻め込まれてしまいます。