「神によって、わたしたちは力ある働きをします。神が私たちの敵を踏みつけられます。」(13節)
この詩篇の表題は、
『歌。ダビデの賛歌』
です。ダビデはイスラエルの王となった人物です。国を繁栄へと導き、その王国は息子ソロモンの時代に繁栄を極めます。一人の羊飼いの少年に過ぎなかったダビデが国のリーダーとなったわけですから、自分の力を誇ることもできたはずです。しかしダビデはどれほどの栄華を極めようとも自分の力を誇ることはしませんでした。むしろ、『神によって』という姿勢は強まっていったような印象を受けます。そんなダビデでしたから、死を前にして、息子ソロモンにこのような言葉を残しました。
「あなたの神、主の戒めを守り、モーセの律法に書かれているとおりに主のおきてと、命令と、定めと、さとしとを守って主の道を歩まなければならない。あなたが何をしても、どこへいっても、栄えるためである。」(1列王記2:3)