「そこで、ヨセフは立って、夜のうちに幼子とその母を連れてエジプトに立ちのき、」(14節)
イエス様の時代に、エジプトのアレキサンドリアにユダヤ人共同体が存在していたことは周知の事実です。ディアスポラと呼ばれる離散ユダヤ人共同体とイエス様の接点をほのめかしているようにも感じられます。もっとも15節の「ヘロデが死ぬまでそこにいた。これは、主が預言者を通して、「わたしはエジプトから、わたしの子を呼び出した。」と言われた事が成就するためであった。」というマタイの解説は出エジプトの物語が背後にあることをほのめかしています。イエス・キリストがこの地上で成し遂げられたことは出エジプトであると。私たちを解放するためであると。