「種なしパンの祝いの第一日、すなわち、過越の小羊をほふる日に、弟子たちはイエスに言った。「過越の食事をなさるのに、私たちは、どこへ行って用意をしましょうか。」」(14:12)
聖餐式の原型は、過ぎ越しの食事にあります。過ぎ越しの食事は、見て、匂いを嗅いで、味わい、感じるものです。また、過ぎ越しの食事の中で、出エジプトの出来事が語られます。イエス様も出エジプトの話をしたと思います。出エジプトは、エジプトの奴隷生活から、イスラエルの民を神が解放された話です。イエス様は、出エジプトの話をしながら、これからご自身が死なれることを語りました。過ぎ越しの祭りで食べるパンを、ご自身のからだと同一視して、味わうようにさせました。過ぎ越しの祭りで飲む杯を、ご自身の血と同一視して、味わうようにされました。そのようにして、弟子たちは、出エジプトのストーリーと、これから起こる出来事、十字架の死と復活を、リンクすることができるようにしました。