「ところが、神の恵みによって、私は今の私になりました。そして、私に対する この神の恵みは、むだにはならず、私はほかのすべての使徒たちよりも多く働き ました。しかし、それは私ではなく、私にある神の恵みです。」(10節) 使徒パウロは、「今あるは神の恵み」と告白しました。恵みとは、受けるにふさ わしくない者が受けることです。パウロは、自分が今存在し、自分が今携わって いることを考えた時、過去の自分を振り返って、自分にはふさわしくないことに 畏れを感じたのです。しかしパウロはそれで終らずに、そのことをよく理解して いたからこそ、神の恵みに感謝して、人一倍努力して神に仕えてきたと言いま す。ところが、それでも考えてみると、自分が努力できたことでさえも、神の恵 みであったことを悟ったと言うのです。自分の功績を証するのでなく、パウロの ように神の恵みに日々感謝して歩むことができますように。