「それでは、肉による私たちの先祖アブラハムのばあいは、どうでしょうか。」(4:1)
直訳するとこうなります。
「それではなんと言いましょうか?私たちはアブラハムを肉による私たちの父であると見出したのでしょうか?」
アブラハムはイスラエル民族の始祖であり、今から四千年近く前の人物です。使徒パウロは、三章で論じられてきたことを受けて、「『アブラハムの家族の一員となる』という意味は、割礼を受けたり、豚肉を食べることを禁止したりして、『ユダヤ民族になる』という意味とは違いますよね」と言っているのです。神はユダヤ民族だけの神なのではなく、どこの国の人でも、アブラハムと同じように、神に信頼する者をみな受け入れてくださる神なのだと言うのです。このような
「信仰の面から、アブラハムは、私たちすべての者の父、私たちはアブラハムの家族ということを見出しているはずですよね」
とパウロは言います。