「キリストが律法を終わらせられたので、信じる人はみな義と認められるのです。」(10:4)
「終わらせた」という単語を、新改訳2017では「目指すもの」と訳しました。「テロス」という単語が使われていますが、徒競走の「ゴール」という意味があります。そのレースの完了という意味があります。ですから、「キリストが律法のテロス」という意味は、
「キリストが律法を完了した(成し遂げた)」
という意味があります。同時に、ゴールは、レースの目標地点であり、目的でもあります。ですから、「キリストが律法のテロス」という意味には、
「キリストが律法の目標、目的」
だったという意味もあります。ここで言う「律法」とは、神がイスラエルの民に与えた、イスラエルが神の民であるということを示す、神からの戒めのことであり、単純化するならば、「旧約聖書」のことです。旧約聖書が指し示していた内容が、イエス・キリストによって成就したということです。