「もし、だれかが神の神殿をこわすなら、神がその人を滅ぼされます。神の神殿は聖なるものだからです。あなたがたがその神殿です。」(17節)
パウロははっきりと「神の神殿」はキリストを頭とする共同体、「教会」のことだと言います。キリスト教信仰は、神との個人的な関係という部分がありますが、「あなたがた」という共同体の部分もあります。信仰は個人的な側面がありますが、互いを必要としています。「神殿」とは、天と地が重なり合う場所です。キリストの御名によって祈り合う共同体のただ中に、天と地が重なり合います。この地に、神の国がもたらされます。それでパウロは、教会を否定したり、攻撃したりすることに対して警告を発します。新約聖書の時代、教会に集まる意味を見失った人たちがいました。(ヘブル一〇・二五参照)。そのような人たちを意識して、この警告が発せられているのだと思われます。