「主はあらしの中からヨブに答えて仰せられた。」(38:1)
38章から、神がヨブに直接語られています。若いエリフの話がまだ終っていない印象も受けますが、神が突然、登場します。榎本保郎師はこう言います。
「聖書には神がつむじ風の中でしばしばご自身を現されたことが記されている。考えてみると、つむじ風、すなわち暴風に出会うとき人間は自分の弱さをいやというほど知らされる。・・・人間は自然の猛威に出会うとはじめて自分の弱さ、小ささに気づく。言うならばそのときはじめて人間は本当の自分に気づくのである。そして、そのとき、人間は神の声を聞き取ることができるのである。」
震災など自然災害は、私たちにそのことを体験させます。私たちは痛いほど、人の弱さ、小ささに気づかされます。私の神学校の先生は、
「病気や死は、私たちが神ではなく、『人間である』ということを知らせるものだ」
と言っていました。
「人は人であり、神は神です。」