「あなたの望みはあなたの潔白な行ないではないか。」(6節)
ヨブの友人、エリファズのことばに、私たちが学ぶべき間違った考え方がたくさん出てきます。彼は言います。
「さあ思い出せ。だれか罪がないのに滅びた者があるか。どこに正しい人で絶たれた者があるか。私の見るところでは、不幸を耕し、害毒を蒔く者が、それを刈り取るのだ。彼らは神のいぶきによって滅び、その怒りの息によって消えうせる。」(4:7-9)
エリファズのポイントは、
①神は全能で義なるお方。
②苦しみは人間の罪の結果。
③したがって、苦しみは罪の報い。
④ヨブが苦しんでいるのはヨブが罪人だから。彼が隠れた罪を告白したら、回復するはず。
しかし、ヨブ記の前提は、ヨブは正しい人であり、ヨブには問題がないということです。ヨブ記のテーマは「義人がどうして苦しむか?」ということなのです。エリファズの発言は、人間の知恵の限界を現します。
神は神であり、人は人です。