「彼の生活費は、その一生の間、日々の分をいつも王から支給されていた。」(25:30)
列王記の最後の章は、バビロン帝国によるエルサレムの包囲、陥落という悲劇が記されているのにも関わらず、最後の節は、何か希望を与えてくれます。ネブカデネザル王の死後、エビル・メロダク王は、ユダの王エホヤキンに恩赦を与え、牢獄から釈放しました。それだけでなく、彼に親切にし、厚遇しました。
「エホヤキンは生きている間、王から日々の生活費を支給されました。」(LB)
ちいろば先生こと榎本保郎師はこの箇所に関してこんなコメントをしています。
「私たちにとって大切なことは現実を正しく把握することと共に、現実を支配したもう神を見失わないことである。そのときヒステリックな悲観主義にも、無責任な楽観主義にもなることはない。現実をしっかりと受けとめながら、それがどうあろうとも、なおそこで希望をもって生きることができるのである。」