「思慮深い人のうちのある者は、終わりの時までに彼らを練り、清め、白くするために倒れるが、それは、定めの時がまだ来ないからである。」(11:35)
11章2節から35節まで、中間時代(旧約聖書と新約聖書の間)のことが預言されています。3節の「ひとりの勇敢な王」は、アレキサンダー大王のことと考えられます。彼の死後、北のセレウコス朝シリアと南のプトレマイオス朝エジプトの戦いの中にユダヤ人たちは翻弄されます。しかも、シリアのエピファネスは、31節にあるように再建された第二神殿に異教の祭壇を築き、神殿を汚します。敬虔なユダヤ人は迫害され、殉教します。詳しい内容はマカバイ記に記されていますが、マカバイ記は聖書には含まれていません。聖霊に導かれて書かれた神のみことばではないからです。ただ、マカバイ記を読むと新約聖書が律法、割礼、安息日、食物規定をどうして否定的に言及しているかが分かります。