「なぜ、おまえは悪を誇るのか。勇士よ。神の恵みは、いつも、あるのだ。」(52:1)
私たちはこの世の悪に心を痛めます。悪が勝ち誇っているのを見ると、真面目に生きることが馬鹿らしく思えてしまいます。しかし、神の恵み、真実、あわれみは、いつもあるということに気づく必要があります。この詩の表題はこのようになっています。「エドム人ドエグがサウルのもとに来て、彼に告げて「ダビデがアヒメレクの家に来た。」と言ったときに」。ダビデは、サウル王から命を狙われていました。アヒメレクの所に逃げたことをドエグが密告しました。ダビデは「安全な場所はどこにもない、誰も信頼することができない」という気持ちになっていたと思います。しかしダビデは歌います。「私は、世々限りなく、神の恵みに拠り頼む。」「神の恵み」があるように思えないかもしれません。それでもなお「神の恵みは、いつも、あるのだ」と信仰宣言をしていくことが大切です。