「すると、サウルは槍をヨナタンに投げつけて撃ち殺そうとした。それでヨナタンは、父がダビデを殺そうと決心しているのを知った。」(20:33)
サウル王はヨナタンに対して、
「エッサイの子がこの地上に生きているかぎり、おまえも、おまえの王位も確立されないのだ。」(31節)
と言いながら、次の瞬間、
「槍をヨナタンに投げつけて撃ち殺そうとした」
とあります。
とても矛盾した行為ですが、結局のところ、サウル王の問題が自分自身の保身であったことが明白になってしまいます。
ヨナタンにとって父サウル王のそんな姿はショックだったと思います。
もっともヨナタンは、父の自分に対する脅威ではなく、ダビデに対する恥ずかしい行動に心を痛め、食卓から立ち上がります。
ヨナタンの怒りとサウルの怒りには明らかに違いがあります。
ただ、聖書は言います。
「人の怒りは神の義を実現しないのです。」(ヤコブ1:20)