「ですからキリストは、この世界に来てこう言われました。「あなたは、いけにえやささげ物をお求めにならないで、わたしに、からだを備えてくださいました。」(10:5)
このヘブル人への手紙の著者が言おうとしていることは、旧約聖書に書いてある動物のささげ物では、罪を除くことはできないということです。
もし、罪を除くことが出来るならば、くり返しささげられる必要はなかったはずだというわけです。
動物のささげ物は、あくまでも、「後に来るすばらしいものの影」だと言います。
これは、プラトンのイデア界の話をしているわけではありません。
これから来るものの下書きのようなものと言うことです。
これから来るもの、「後に来るすばらしいもの」、それが、イエス・キリストです。
詩篇四〇篇を引用し、「後に来るすばらしいもの」とはイエス・キリストの受肉だと言います。
神の御子が、人となり、この世界に来られたことが強調されています。