「これは、ヨハネがヘロデに、「あなたが兄弟の妻を自分のものにするのは、律法にかなっていない」と言い続けたからである。」(6:18)
ヘロデはユダヤ人ではありませんでした。
さらに、ヘロデは「王」ではなく、ローマ帝国から委任統治が託された「領主」でした。
しかし、彼はユダヤ人たちの「王」として認識して欲しいという思いがありました。
バプテスマのヨハネのポイントはこういうことです。
「ユダヤ人の王」は「油注がれた者」、「メシア」のことであり、「メシア」は兄弟の妻と結婚するようなふるまいはしないと指摘したということです。
結局、ヘロデとヘロデヤは、カリグラが皇帝になった時、現在のフランスに流刑となり、不名誉な死に方をします。
バプテスマのヨハネは、確かに、理不尽な最後でしたが、「ユダヤ人の王」とは誰かを明確に示し、自分の使命を果たして召されました。
ヨハネの使命は、イエス・キリストを指し示すことでした。